筆者は、フェレット1匹と猫2匹を飼育しております。この記事では実際の体験談も交えて、フェレットと猫の共通点や、一緒に飼う場合の注意点ついてご説明させていただきますので、下記のような方にとって参考になると思います。ぜひ最後までお付き合いください。
(フェレットと子猫の動画もあります)
・猫を飼っていて、フェレットをお迎えしたい方。
・フェレットを飼っているのに、野良の子猫を拾ってしまった方。
フェレットと猫の共通点
フェレットと猫にはさまざまな共通点があり、基本的には相性が良いと言われています。
遊び好きな性格
フェレットと猫には遊び好きな性格という共通点があります。フェレットはやんちゃでとにかく遊び好きな子が多いです。猫も遊び好きな子が多いですので、性格的に相性が良いのです。
しかし、フェレットは好奇心が旺盛で、猫に対して飛びついて行ったり、しつこく追い回したりして遊ぶことがあります。猫も遊び好きなので、一緒になって遊べることもありますが、基本的にしつこくされるのが嫌いな生き物なので、しつこくされると迷惑そうに逃げます。
そのため、猫がフェレットから逃げられるように、猫が逃げ場として使用できる高い場所を用意してあげるとよいです。フェレットも高いところで冒険するのは好きですが、猫ほどの跳躍力はありません。
あまりフェレットがしつこいと、猫が猫パンチで応酬します。最悪なケースでは、フェレットが怪我をしてしまうかも知れません。相性が良いとはいうものの、一緒に遊ばせるときは、飼い主が気にかけてあげましょう。
災害時フードを共有できる
フェレットと猫は必要とする栄養素が似ています。
フェレットに必要な栄養素は、たんぱく質が30%~40%で、脂肪分が20%程度が適していると言われています。キャットフードはこれを満たしていますので、災害時など、どうしてもフェレットフードが手に入らないときに、キャットフードで代用することができるのです。
成猫用のフードはたんぱく質と脂肪が少ないので、子猫用のフードを使用しましょう。
ただし、フェレットは炭水化物を消化することはできません。代用する際には、グレインフリーのキャットフードを使用してください。
フェレットは魚をあまり好みませんので、鶏肉や牛肉などを主原料としたフードが望ましいでしょう。
代用ができるといっても、やはり猫とフェレットは別の生き物なので、通常時はできるだけ猫には猫用の餌を、フェレットはフェレット用の餌を与えるようにしましょう。
トイレ砂を共有できる
フェレットと猫は同じトイレ砂を使用することができます。
我が家は野良出身の猫を飼っていますので、猫には本当の砂に近い感触をした、ベントナイト(鉱物)の猫砂を使い、フェレットには紙の猫砂を使っていますが、問題がなければ同じ砂でも問題ないです。
わざわざ異なる種類の砂を買う手間が省けます。
フェレットも猫も、性格によっては猫砂を食べてしまう子がいます。その場合、おからで出来た猫砂も販売されていますので、チェックしてみてください。
フェレットと猫の違い
パワーの違い
マーシャルフェレットの場合、オスでも体重2kgを超えることはあまりないと思いますが、猫は種類にもよりますが体重3kg~5kgくらいが標準と言われており、メインクーンなど体が大きくなる猫は体重が10kgにもなる場合があります。
体重差があるということは、それだけパワー差もあるということです。
フェレットは怒って、人間を噛んだり引っかいたりすることもありますが、可愛いもので、あまり痛くはありません。ところが、病院に連れて行くなど、猫を怒らせてしまいますと、あっという間に我が家は大騒ぎ。腕に深い傷を負ってしまうのです。
人間が傷つくだけなら良いのですが、もし猫がフェレットに対して本気で怒ってしまったら、と思うとゾッとします。フェレットと猫を遊ばせるときは、必ず人間がついて、喧嘩をしないように見張っておく必要があります。
最適な室温の違い
フェレットに最適な室温は15℃~25℃くらいで、湿度は40%~60%くらいと言われています。フェレットは、低めの気温には比較的適応しやすい生き物ですが、逆に暑さには弱いです。
対して、猫に最適な室温は20℃~28℃です。猫はあたたかい場所を好みますので、室温を25℃以上に設定しますと、フェレットにとっては暑いという状況に陥ってしまうのです。
フェレットに室温を合わせると、今度は猫が寒いかも知れません。できれば、猫とフェレットの寝室は別のほうがよいでしょう。もしくはペットヒーターや猫ハウスなどを用いて猫の寒さ対策をしましょう。
体験談~フェレットと猫は仲良くなれるのか~
最後に、我が家のケースをご紹介いたしますので、参考にしてください。
子猫がフェレットを威嚇
我が家ではまずフェレットを一匹飼育していましたが、ある日、近所で生後二か月の子猫を二匹拾いました。
すぐに子猫をお風呂に入れて、動物病院に連れて行き、ノミ・ダニ駆除をしてもらいました。
(フェレットと対面させるのは、ノミ・ダニ駆除をしてからにしてください!)
そして、ケージ越しでフェレットと対面させたところ、フェレットは猫に興味津々なのですが、子猫は威嚇していました。
このときはまだ、子猫は500gくらい。フェレットはその二倍ですから、恐れるのは当然です。
数日後にフェレットをケージから出してみたところ、フェレットが子猫のほうに寄って行って、猫が威嚇して逃げ回るといった様子でした。(もちろん、ストレスになるので短時間でフェレットを別部屋に撤収します)
子猫がフェレットに猫パンチ
少しずつ猫が大きくなってきますと、猫がフェレットに猫パンチをくらわすようになりました。猫もパワーがついてくるので、フェレットが怪我をしないように飼い主はつきっきりで見張っていました。
猫は爪をださずに猫パンチしているようでした。本気ではなく、遊んでいるようにも見えました。
(とはいえ、いつ爪をだして本気でパンチするかわからないので、油断は禁物)
やがて、猫もフェレットの動きに興味を示すようになり、フェレットの後をついて回ったり、フェレットの遊び方を真似るようになりました。フェレットのことをお兄ちゃんか先輩のように思っているように見えました。
半年くらいで威嚇をしなくなる
フェレットと猫が同居生活を始めてから半年くらいたつと、猫はフェレットに一切威嚇をしなくなりました。
しかし、くっついて寝たりとか、絡み合って遊ぶということはなく、一定の距離を保って同居人としてうまくやっているという感じでしょうか。
たまにフェレットがいたずらで突進していくと、猫は驚いて飛び上がって逃げていきます。猫パンチはほとんどしなくなりましたので、フェレットを仲間として認めているようです。
今では猫のほうがフェレットより何倍も大きいのですが、猫はフェレットが少し怖いようです。
野良出身で、すごく臆病な猫なのです。
妹猫より、体の大きな兄猫のほうがフェレットに興味があるようで、よくケージの近くで寝転びます。
フェレットがケージ内にいると、安心するようです。
フェレットと猫、お互いに相手に興味津々なのに、やはり別の生き物だから距離があって、少し警戒心もあり、絡み合って遊ぶわけにはいかないようです。
YouTubeなどを見ると、フェレットと猫が仲睦まじくしている動画もありますが、過度に期待しないほうがいいかも知れないです。
フェレットと猫は相性がいいと言われていますが、人間と同じで、一匹ずつ性格が異なりますので、相性がいいかどうかは、性格によって異なるのです。
我が家の場合は、猫が警戒心が強く臆病なので、仲良くなるのは時間がかかるようです。
「喧嘩や威嚇をしない状態になればよい」という気持ちでフェレットと猫を一緒に飼うことをおススメします。
まとめ
・一匹ずつ性格が異なるので、過度な期待は禁物。
(人間と一緒で相性は個体ごとに異なる)
・一緒に遊ばせるときには飼い主の監視が必要。
・快適な温度が違うので、室温の管理には注意すること。
ゆっくりと時間をかければフェレットと猫の距離感は縮まると思います。
フェレットと猫を一緒に飼う場合、それぞれの生態などをよく勉強して、しっかりと知識をつけてからチャレンジしてくださいね。